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03/18/2025

CATIAキャッシュシステム: 大規模アセンブリの高速化方法とセットアップ手順

CATIAで大規模なアセンブリを扱う場合、「モデルが重い」「起動に時間がかかる」といった問題が発生することがあります。これらの問題を解決してくれるのが「キャッシュシステム」です。幾何学的情報のみを扱うため、データが軽くなり、パフォーマンスが向上します。

 

1. 大規模アセンブリが重くなる原因
CATIAでは部品点数が増えると読み込むデータ量が増え、アセンブリ動作が重くなります。履歴情報も含めるとさらにデータ量が増え、作業効率が低下します。

 

2. キャッシュシステムの概要
キャッシュシステムは、アセンブリ部品を「CGRファイル(形状情報のみの軽量データ)」に変換して表示します。これにより、履歴情報を読み込むことなくモデルを確認することができ、起動速度や操作性が向上します。特にデザインレビューなど、表示確認が中心となる作業に最適です。

 

3. キャッシュシステムの設定方法
キャッシュシステムを有効にする手順は以下の通りです。

ツール」→「オプション」→「製品構成」→「キャッシュ管理」タブの「キャッシュシステムを使用して作業する」にチェックを入れる。

 

CGRファイルの保存先を指定する。プロジェクトごとにフォルダを分けると管理しやすくなります。

 

4. キャッシュシステムの使い方
キャッシュシステムをONにすると、CGRファイルを読み込み、アセンブリの起動を高速化します。通常モードでは履歴ツリーが表示されますが、キャッシュモードではアセンブリ構造のみが表示され、変更することはできません。

 

5. 修正が必要な場合の対処法
特定の部品のみを修正したい場合は、以下の手順で修正することができます。

修正したい部品を右クリック → “Model” → “Design mode “を選択します。

必要な部品のみの履歴情報が読み込まれ、効率よく修正することができます。

 

6. まとめ
キャッシュシステムは、大規模アセンブリの読み込み速度と操作性を向上させます。特に表示確認を中心とした作業には効果的です。修正が必要な場合でも、必要な部分のみを通常モードに切り替えることで効率よく作業が行えます。ぜひ、CATIAでの設計作業に活用してみてください。